タフティングの”仕上げ”のお話

タフティング

こんにちは。

レトロなモノづくりの町、東京・浅草橋にある小さなタフティング&ワークショップスタジオ「Studio dadada(スタジオダダダ)」です。

いつもスタジオダダダのタフティングワークショップにご参加いただき、誠にありがとうございます。

少し前の投稿「タフティングとは?」で、タフティングの工程について解説しましたが、ご覧いただけましたでしょうか?
ガンを使って「ダダダッ」と糸を打ち込む姿が印象的なタフティングですが、実はさまざまな工程を経て、ようやく作品が完成します。

今回は、その中でもいわば最終工程にあたる、糸を打ち込んだ後に行う「仕上げ」作業についてご紹介します。

以前ご紹介したように、タフティングガンを用いた作品制作は、まず布を張るところから始まり、その後ガンを使って糸を打ち込んでいきます。
しかし、糸を打ち込んだだけでは完成には至りません。その後の「仕上げ」工程が、非常に重要な役割を果たします。
(ざっくりとした表現ですね…笑)

簡単に言えば、この工程では、打ち込んだままでは抜けやすい糸をしっかり固定し、さらに表面をトリミングすることで、作品の完成度を高めていく作業です。

もちろん、ガンで糸を打ち込む過程も大切ですが、仕上げの工程も作品のクオリティに大きく影響する大事な作業です。

では、仕上げ作業の具体的な手順をご説明します。

1. 裏面への接着剤塗布

ワークショップでもよくお伝えしているように、タフティングは打ち込みに失敗してもやり直せるのが魅力のひとつです。しかし、そのままでは糸が抜けやすい状態になります。
そのため、打ち込みが完了したら、まず作品の裏面に接着剤を塗布します。この接着剤が、糸が緩むのを防ぎ、しっかりと固定してくれるのです。

塗布の際のポイントは、やさしい力で均等に接着剤を伸ばし、塗りムラを作らないようにすること。ムラができると、表面が凸凹になる原因となってしまいます。

接着剤の乾燥には丸1日かかるため、1つの作品を仕上げるのに最低でも2日間が必要です。実はタフティングは、非常に時間のかかる技法なのです。

2. 裏地の貼り付け

丸1日かけて接着剤が完全に乾いたら、次に裏地を貼り付けます。
裏布を貼ることで、接着剤で固まった糸を保護し、作品の耐久性を高めることができます。
ちなみに、当スタジオではグレーの滑り止め付きの裏布を使用しています。

ポイントは、糸に接着剤がつかないように注意しながら、布をピンと張って貼り付けることです。

3. 形を整えるトリミング作業

裏布がしっかりと固定されたら、いよいよ作品の表面を整えるトリミング作業に取り掛かります。
皆さんが描いたデザイン画にできるだけ近づけるため、まずは打ち込んだ糸の長さを揃えるように、バリカンで表面を均します。

タフティングガンでの工程とは異なり、ここからはやり直しができないため、集中力が必要です。

糸の長さが整ったら、次にピンセットとハサミを使って、境界線がぼやけてしまった部分の糸を1本ずつ丁寧に分けてカットしていきます。
「境界線をはっきりさせたくらいでそんなに変わる?」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが…

こんなに変わります!
この細かい作業は時間がかかりますが、作品の完成度を高めるために欠かせない工程なのです。

作品とデザイン画を見比べながら慎重に仕上げていくこの作業は、当スタジオでは平日に講師が行っています。集中しすぎて、時には5〜6時間無言で作業することもあります。笑

まとめ

こうしてすべての仕上げ作業を経て、皆さんの作品はようやく完成し、お手元に届けられます。
仕上がる過程を知ると、作品にさらに愛着が湧いてきませんか?
世界にひとつだけの作品、長く愛用していただけると嬉しいです。

また、Studio dadadaのワークショップでは、仕上げの工程も体験していただけます。
ぜひ、あなただけのオリジナル作品を作りにいらしてください。スタッフ一同、心よりお待ちしております。

店舗情報

Studio dadada -タフティング&ワークショップ-
【住所】〒111-0053

東京都台東区浅草橋1丁目5-8 LYビル3F

※マップアプリで検索する際、ビル名が「頼本ビル」と記載されていることがあります

【公式サイト】https://dax3.jp/

【SNS】Instagram / facebook / LINE

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